Tuesday, 22 February 2011

Chronicle 最高傑作の「年代記」

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とうとう今日、「志村正彦全詩集」が発売になりましたね!

個人的にはいろいろと思うところはあるのですが、音楽のために書いた歌詞が立派な文学として評価されたということに、着目したいと思います。
歌詞というのは、音楽にのせることを前提に書かれたものですから、まず聴覚に訴えかけるものです。それを詩集という形にして、100パーセント視覚から入るものとなった時、果たして音楽と一緒に聴いた時のように魅力があるものなのかと、思いますよね。




クリックすると新しいウィンドウで開きます言葉の「音」に頼りすぎて全く意味をなさない歌詞でも、あまりに単純な言葉を使いすぎて現実的で詩的な魅力に欠けていても、「詩集」という文学作品にはなりえないわけです。その点を全部考慮しても、フジファブリックの歌詞は文学の域に達していると、いえるのだと思います。
四季盤には日本の四季の美がありますが、単なる退屈な風景描写ではない、脈動感をもった言葉たちがそれを伝えてくれて、聴き手それぞれの感情を呼び起こします。



逆に「唇のソレ」にしろ、「Surfer King」にしろ、「歌詞だけにしちゃって、大丈夫なのかな。」と一見思ってしまうような曲ですら、言葉だけが並んでいても理屈のいらない素晴らしい魅力にあふれています。

やっぱり志村君は天才だと、思う瞬間です。

日記をまとめただけであんなにおもしろい本になってしまうのですから、音楽の才能だけではなく文才もありふれたようなものではなかったと思います。
「天は二物を与えず」といいますが、神様は何物、志村君に与えたのでしょう?
ざっと数えられるだけでも、片手で入りきらないなぁ・・・。


さて、前回に引き続き、2009年5月20日にリリースされた4thアルバム「Chornicle」について、ご紹介していきたいと思います。



クリックすると新しいウィンドウで開きます「年代記」と名付けられた、このアルバム。
フジファブリックの音楽年代記であり、志村正彦くんの人生を振り返った年代記でもあります。スウェーデン行き直前に作り、向こうでパッとレコーディングをしてできた音楽ではなく、それまでの28年間の出会いや別れやいってみれば志村正彦くんの人生を埋めこんだようなアルバムでした。

フジファブリックのフロントマンとして、作詞、作曲、アレンジを自分がすることにより、一つの「軸」をもたせたかったと、志村君も言っていました。その意思を示すため、ほとんど完全ともいえるデモ音源を作ってメンバーとの発表会に持って行ったのでした。

音楽的にも、大成長をみせたアルバムです。
「今までフジファブリックがやったことがないような音色や言葉や音楽の形を全部試して見よう。」という志村君の提案があり、多くの新しい「こと」が試されました。
「Sugar!!」のクラブサウンド、「Merry-Go-Round」のストレートな8ビートにのせるギターのひずんだサウンドとボーカルのスクリーム、「All Right」のバリバリロック、ピアノとボーカリストの二人で演奏する「タイムマシーン」、ストックホルムの空気をそのままパッケージしたという「Stockholm」。
書き出せばきりがないのですが、多くの新しいことにチャレンジしたアルバムでした。

2008年8月の終わりから9月にかけて、志村君は喉にできたポリープの手術をしています。
「志村日記」にその時の詳しい様子が書いてありますね。

全ての手術に危険はつきものですが、この時も「手術が失敗した場合には、声がでなくなるかもしれません。」と宣告され、事前にたくさんの曲を書きためました。
万が一に備えて(結果的には手術は大成功でしたが)歌詞を作って歌入れをし、アレンジも完璧に仕上げたデモテープを自宅で作り、メンバーに渡しておいたそうです。

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そして、2009年1月、フジファブリックは多くの楽器と共にスウェーデンへ旅立ちます。

次回は、スウェーデンでのレコーディングについてです。

今日の一曲、「Chronicle」より「クロニクル」です。
「やや?前向きにこれからの自分を見据えている曲」と、雑誌「音楽と人」の名インタビュアー、樋口さんが批評していらっしゃった曲です。


2 comments:

shimushimu7 said...

こんにちは ジャックラッセルさん。
そして 先日は、つたないわたしのblogにやさしいコメントをありがとうございました。
とても うれしかったです。
私の住むところは九州の片田舎。
志村くんの詩集が届くのは まだまだ先になりそうな。タワーレコードにweb予約いれてたんですが いまだに発送されてなくて ヤキモキしているところです。
(ノω・、) ウゥ・・・
志村くんが全力をだしきってつくりあげた「Chronicle」と遺言のようになってしまった「Music」、この2枚のアルバムは 少し聴くのがつらいほどです。わたしは毎朝毎晩、枕元のコンポでフジを聴いて起き、眠りにつく毎日なのですが このアルバムは、聴くと必ず大泣きしてしまいます。娘が隣でやすんでいるので 嗚咽をおしころすのに必死です。
志村くんのこと これからも世界の方々に知っていただけますように。
そして 最後になりましたが ジャックラッセルさんにたくさんの感謝をこめて。

Jack Russell in Bangkok said...

shimushimu7 さん、
コメント頂きありがとうございます。

詩集、楽しみですね!ちょっと皆より遅れるかもしれないけど、それだけワクワクが長く楽しめるじゃないですか!
もしよかったら、読後感想をぜひコメントくださいね。(私、次に日本に帰国する4月まで読めないので)

私も「Chronicle」は、いまだに涙なくして聴けません。いろいろな思いが浮かんでは消え、とても平常心ではいられなくなります。
歌詞に自分が重なるところも多いですが、それ以上にあんな思いを一人で抱えていた志村君に、何もしてあげられなかった後悔の念でいっぱいです。

shimushimu7 さんも、フジファブリックで夜が明け、日が沈む毎日なのですね。私も似たような生活です。
フジファブリックの音楽と志村正彦くんは、永遠です。時間の経過と共に色あせていくようなものではないことを、私達ファンが一番分かっていますから。

温かいサポートを、どうもありがとうございます。
これからも、日本のファンと世界のファンと皆で一緒に、フジファブリックの音楽の素晴らしさを世界に伝えられたら、幸いです。
何かいい案などありましたら(世界のファンにこんなことを伝えたい、など)、どんな些細なことでも結構ですので、ぜひご提案ください。

よろしくお願い致します。