Wednesday 28 September 2011

夜汽車 (English readers, please wait for the translation!)


クリックすると新しいウィンドウで開きます

今日はフジファブリック1stアルバム「フジファブリック」から、10曲目「夜汽車」です。哀愁を誘うバラードナンバーで、抒情詩のような曲の数々が入ったアルバムを締めくくるのにふさわしい、情緒溢れる曲です。

個人的に私の大好きな曲の一つでもあります。

まず「夜汽車」というこのタイトルが、印象的ですね。ご存知のように、夜汽車とは夜行の汽車、夜行列車のことですが、「ナイト・トレイン」「夜行列車」といわれるよりレトロな趣があります。そしてそのレトロ感が、この曲を一層深いものにしています。

クリックすると新しいウィンドウで開きます

歌詞をみていきましょう。

「あなた」と一緒に、町を出て田舎を通って走る夜汽車にゆられている。
しばらく話をした後、「あなた」は窓辺でうたた寝をしている。
窓から入る夜風。
「あなた」の顔を見ながら、考えている。
夜汽車が峠を越える頃、そっとあなたに 「本当の事を言おう」

どこにでもあるような日常のひとコマですが、静かに私たちの心に染み入ります。

「長いトンネルを抜ける」ということは、大きな山を越していくのだと推測できます。
「夜は更けていく 明かりは徐々に少なくなる」 
家々が多く立ち並ぶ町から、山間へと向かって行き、人家もまばらになってきます。

「眠りの森へ行く」
この「眠りの森」という表現は、「セレナーデ」(「若者のすべて」カップリング曲)の歌詞にも出てきますが、「眠る」「寝る」「転寝をする」「いねむりをする」などよりもずいぶんと詩的な感じになります。

髪が風に揺れる様子。気候のよい穏やかで静かな夜の雰囲気が、伝わってきます。

「峠を越える頃」に、「あなた」は起きているのか、眠っているのか。
はっきりと歌詞に書いてありませんが、私の個人的なイメージでは眠っているのかな、と思います。その眠っている「あなた」に、そっと静かに「本当のこと」を言おうとしているのです。あなたに聞こえていなくてもいいのです。ただ静かに「本当のこと」を言いたいのです。

「あなた」は女性かなと勝手に想像していますが、実はこちらも明記されてはいませんね。

クリックすると新しいウィンドウで開きます

それがフジファブリックの魅力の一つです。

日本人の精神の中には、昔から「幽玄の美」といわれる日本独特の感性があります。
言葉の意味には直接現れなくても、目には定かに見えなくても、それゆえにこそその奥に人が感じることが可能な美の世界、それが幽玄の美です。

これは余情を重んじ、余分を省くことをよしとする日本人の心情の根底に流れている情緒のひとつで、日本人独特のものです。

言葉の数や種類が限られた中で、全てを表現しなければならなかった短詩(俳句、短歌など)にも大きな影響を受けています。
全ての感情や情景をくどくどと言うよりも、最低限の言葉を使い余情を残しつつ表現したほうが、かえって読み手がその「余情」の中で各々の想像力をふくらませ、伝わるものが大きかったりするわけです。

ただ、余情を大事にする「幽玄の美」は、少しの言葉で多くのことを考えることが可能なところにのみ成立します。読み手の想像力がある程度豊かであり、歌い手の伝えたいことと読み手の想像した感情や情景がほぼ一致する、というのも重要ポイントです。
この「幽玄の美」は、全てを言わずとも相手に通じる、同質の文化を共有するコミュニティーの中でこそ可能となった美の世界なのです。

クリックすると新しいウィンドウで開きます

「夜汽車」の歌詞英訳は完了しましたが、外国人のファンに上手に志村君の伝えたかったものが伝わるかな・・・。この曲の中に流れる「余情」「幽玄」の美しさを伝えるために、次回の英語記事は工夫してみようと思います。

音楽については、お聴きの通りです。
アコースティック・ギターとエレキ・ギターが上手く調和し合い、ピアニカやオルガンの音がレトロに響き、郷愁を誘います。サビに入る直前3,4拍目に入るキーボードの音がなんともいえません。こういう細かいところ一つ一つが、志村君の音楽的なセンスと才能を改めて感じるところです。

最後に、個人的な感想をひとつ。あくまでも個人的な想像なので、ご承知ください。

私はこの曲を聴くたびに、中央線の下り線に乗って山梨へ帰る情景が頭に浮かんできます。
志村君自身が「この曲は、中央線や富士急行線に乗ったときのことを歌ったものです。」とは言っていませんし、もちろん私の想像だけなのですが、夜の中央線はこの「夜汽車」の歌詞そのままなのです。

東京から山梨までは、皆さんご存知のように電車でも車でも、大小様々な山を越えて行きます。道中、山を突っ切る長いトンネルもたくさんあります。
そして八王子あたりを過ぎると突然、人家がまばらになり明かりが徐々に少なくなります。富士吉田に行くには、大月駅というところで富士急行線に乗り換えます。大月から都留を抜け、富士吉田に向かって電車は走ります。

あの夜の風景、ふるさとがだんだん近づいてくるワクワクした気持ち、見慣れた街が見えてきた時の嬉しさと心躍る感情がよみがえるようです。

今日の一曲は、「夜汽車」です。
皆さんには、どんな「夜汽車」の思い出がありますか。


朗報! 志村正彦展 in 富士吉田

クリックすると新しいウィンドウで開きます

フジファブリックファンの皆様に、朗報です!

2011年11月2日、3日(祝)の2日間にわたり、富士吉田市下吉田にある「富士吉田市立老人福祉センター」にて、「志村正彦展」が開催されます!!


志村君の生まれ育った町、新町の連合自治会が企画・開催する、地元の愛情があふれる会です。志村正彦ファン必見ですよ~!



 開催日時の詳細:
11月2日  午前10時~午後6時まで。 
3日(祝) 午前10時~午後1時まで(祝日のため、閉館時間が早くなっております。皆様、早起きしてきてくださいね!)
詳しい地図、アクセスなどは、こちらをどうぞ。  
富士吉田市立老人福祉センター



昨年11月1日~3日も、地元自治会では企画展を行い、大好評を博しました。(その模様は、2010年12月24日付け山梨日日新聞にて、閲覧可能)

今年は、もっともっとスケールが大きくなって、かえってきます!


老人福祉センター

フジファブリック・デビュー当時からのCDや写真、志村君が大切に保管していた自身の記事、山梨日日新聞に掲載されたフジファブリックの記事など、他にも多数思い出の品々が展示される予定です。

「音楽界に偉大な足跡を残した新町の若者のことを伝えたい」という富士吉田新町(しんまち)連合自治会の皆さん、また正彦君のご両親の協力により可能となりました。
幼い頃から彼を知る方たちが企画・展示・監修を行うため、手作り感あふれる素朴さの中に、飾り気の無い「素顔の志村君」を感じられる企画展になると思います。

フジファブリック・デビュー当時からのファンも、志村君が亡くなった後からのファンも、地元のファンも、県外ファンも、志村君に「触れる」ことができるこの機会、ぜひ富士吉田にいらしてください!
「いつか志村君の足跡を辿りに、富士吉田に行きたいな。」と、思っていらしたら、ぜひこの機会に!!

今日の一曲は、フジファブリック3rdアルバム「Teenager」より、「Teenager」です。
富士吉田で、この歌詞世界を肌で感じてくださいね。



Tuesday 20 September 2011

Yabusame Festival (Translation of the posts on 18th, 20th September 2011)

クリックすると新しいウィンドウで開きます

To English readers, thank you for your long patience!
Please accept my apology that I did not publish English posts so long.  Due to my crazy work schedule, it has been just so difficult for me to arrange some time to sit in front of the computer to be engaged in writing a post in English.
Sorry!!

Please accept many many thanks from me, too!
Despite the long absence of posts in English, I could see that many of you checked my blog if there was any new post coming up.

I will never give up my blog till I complete the work of translating all 86 Fujifabric songs to English.
Thank you for your support, my friends!

Today's post is about Yabusame Festival held on 18th and 19th September every year in Shimura kun's hometown, Fujiyoshida City.

Yabusame (流鏑馬) is a type of mounted archery in traditional Japanese archery. An archer on a running horse shoots special "turnip-headed" arrows successively at wooden targets.
This style of archery has its origins at the beginning of the Kamakura period (1185–1333). Minamoto no Yoritomo became alarmed at the lack of archery skills his samurai had. He organized yabusame as a form of practice.
Nowadays, the well-known places to see yabusame performed are at the Tsurugaoka Hachiman-gū in Kamakura and Shimogamo Shrine in Kyoto (during Aoi Matsuri in early May). It is also performed in Samukawa and on the beach at Zushi, as well as other locations.

Enjoy watching a video of Yabusame performed yesterday in Fujiyoshida City.
Yamanashi Daily Newspaper 19th September 2011 on Yabusame Festival

The one in Fujiyoshida is unique compared to the ones above.

It is not for the purpose of showing samurai's tradition and archery skills to the public, but  it is purely plays an important role in Shinto rituals.
Yabusame in Shimoyoshida is held in order to keep away fire and bad lucks from the town during autumn and winter because the god protecting the town is believed to come in spring and to leave in autumn.



Please refer to this interesting article written by Tara Lowe in Fujiyoshida City Official Website.
Yabusame Festival in Fujiyoshida

There are many stalls are set on streets to celebrate the ritual on these two days.  Shimura kun might have been to this festival with his friends in his childhood, and the Fujifabric's song, 'Mizuame To Wataame' might have been suggested by his actual memory at such local festivals.

Today's song is 'Mizuame To Wataame'.
Enjoy listening Fujifabric's classic!

小室浅間神社 やぶさめ祭りの動画

昨日、富士吉田市下吉田にある小室浅間神社で行われた流鏑馬(やぶさめ)祭りのもようが、動画で山梨日日新聞WEB版にてみられます。

2011年9月19日 吉凶占う流鏑馬祭り 動画

秋空の下、馬が颯爽と走る姿を見るのは、気持ちのよいものですね。
吉凶占いの結果が気になるところですが、どうか春までの間、穏やかな時が流れますように。

今日の一曲は「茜色の夕日」インディーズ・バージョンです。志村君、いい顔して歌っていますね。
今日は雨模様の山梨ですが、朝晩の涼しさに秋の訪れを感じる頃です。夕日のきれいな季節も、もうそこまできています。


Sunday 18 September 2011

冨士山下宮 小室浅間神社 流鏑馬祭り

クリックすると新しいウィンドウで開きます

今日9月18日は、流鏑馬(やぶさめ)宵宮祭が、明日19日は、例大祭 流鏑馬(やぶさめ)祭りが、富士吉田市下吉田にある「冨士山下宮 小室浅間神社」で行われます。
地元の人達に、「下浅間」と親しみをこめて呼ばれているこの神社は、フジファブリック・志村正彦くんファンの皆さんにもおなじみの場所です。

神社についての詳しい情報は、小室浅間神社 ホームページ 富士吉田市の観光情報 ふじよしだ観光振興サービス やぶさめ祭りを、ご覧ください。
また、このブログでも2010年11月14日記事に致しましたので、よろしかったらご参照ください。

富士吉田市無形文化財に指定されているこのやぶさめ祭り。
他のやぶさめ祭りとの大きな違いは、純粋なる「神事」であるという点です。

9月1日の「初馬揃式」に始まる多数の前儀をへて、やぶさめ祭りの前の一週間という期間、奉仕者は心身を祓い清めるために、俗世を離れ厳しい潔斎を行います。

祭りの後に馬のつけた足跡をみて、その年の吉凶を占いますが(「馬蹄占」)、馬蹄の吉凶を判断するのは世襲制で引き継がれてきた「占人」と呼ばれる地元の人々です。言い換えれば、長年にわたって先祖代々、神様にこの特別な役をご奉仕してきた血筋の者達が行うわけです。
宮司・巫女など、常日頃、神社に直接関わる仕事ではない一般の方が(もちろん特別な血筋の方たちですが)、特別な祭事にはこのような重要な役職をおうというのは、日本古来からある神道の教えを感じます。

この「占人」の選出が当初、どのように行われたのでしょうか。古のロマンです。

クリックすると新しいウィンドウで開きます

下浅間のやぶさめは、朝夕役馬、山王祭の騎者などの古式が残る珍しいものでもあります。
境内にいたあの愛くるしいクリクリ目のお馬さんが、やぶさめで走るのでしょうが、いつものくつろいでいる姿しか知らない私には、祭事の凛々しい姿が想像もつきません。

富士吉田の方に聞くと、皆さん口を揃えて「上浅間には鹿。下浅間には馬。」と、おっしゃいます。
鹿は仏教でも神聖な動物とされ、タイの寺院などでも見かけます(仏様が悟りを開いて、初めて説法を聞かせたのが鹿だったから・・・と、タイ人に聞いたような・・・)。

神社に隣接する下吉田第一小学校(志村君の母校)では、運動会のときにやぶさめをテーマにしたプログラムがあり、生徒さんが親しみをこめて踊ったり歌ったりするそうです。
そろそろ運動会が近いですから、子供たちが一生懸命練習しているのかな。どんな踊りなんでしょうか。こちらも想像がふくらみます。

古の時を刻み、今尚、老若男女問わず地域の人達の心に根付く神社とお祭り。

今日の一曲は、フジファブリック2ndアルバム「FAB FOX」より、「水飴と綿飴」です。

多くの露店も並び、毎年大いに賑わうやぶさめ祭りですが、志村君も子供の頃に行ったのでしょうか。こういう特別な土地で生まれ育った人しか持ち合わせない感性が、こんないい曲を生むのかもしれません。



Monday 12 September 2011

中秋の名月

クリックすると新しいウィンドウで開きます

今年も、中秋の名月の季節がやってまりました。
バンコク市内は、ドリアン味、ジャックフルーツ味、栗味などの不思議な月餅であふれております。
屋敷神様のお社がある華僑の家では、季節の果物(パイナップル、バナナ、メロン、みかんなど。マンゴスチンは名前が悪いので不可)、月餅、菓子、お茶などを早朝から神様にお供えし、家族みんなで秋の収穫(タイに秋はありませんが)を感謝します。

日本のフジファブリックファンの皆さんも、今宵はまんまるお月様をご覧になっていらっしゃいますか。

今日は久しぶりに秋の訪れを感じるシングル四季盤第3弾「赤黄色の金木犀」を、見てみたいと思います。
秋という言葉を直接使わずして、秋を感じさせてくれる粋な曲です。

2004年9月29日、リリース。
カップリング曲は、「虫の祭り」です。
「折角日本人として生まれてきたのだから、その四季の美しさを表現できたらいいな、と思った。」と、以前インタビューで言っていた志村君。
一年の中で一番金木犀の花が咲く頃の陽気が好き、と言っていた彼にしか書けない、名曲です。

(最近都市部では、金木犀の花の香りを知らない子供たちも多いと聞きましたので、花について予備知識を深めたい方はこちらの2010年9月5日記事をご参照ください。外国人向けになっているので、日本人には少々くどいかもしれません。)

クリックすると新しいウィンドウで開きます

2004年10月発売の「Breath」によると、2003年の夏(この年は猛暑だった)にこの曲は書かれたそうです。フジファブリックの曲作りは、「なにげない日常の風景を切り取って、その一瞬のことをパーッと書く」というスタイルで、この曲もそれがよく出ていると言っています。

サウンド的には、フジファブリックとしては珍しく、ギターが重要な楽器になっています。淡々と曲が始まって、徐々にサビに向かって熱くなっていき、歌詞もそれに準じています。
PVにしても、歌詞のままのドラマ仕立てなではなく、雰囲気は出しつつも、ちょっと違う感じにしたかったというフジファブリックの意向が表れているものになりました。

あの夕暮れ時の草原に佇む姿は、秋を感じます。

金木犀の咲く風景よりも、金木犀の香りをこの曲で思い出してくれたらいい。
志村君が皆さんに届けたかった金木犀の香り、今年もあと1ヶ月ほどです。

木犀が匂ふ蔭より日向より     古屋秀雄

今日の一曲は、「赤黄色の金木犀」です。
赤黄色という色の名称にも、日本人の趣を感じますね。


Monday 5 September 2011

映画と志村君

クリックすると新しいウィンドウで開きます

さて、やっと今週からいつもの生活に戻り、ブログに記事を書けそうですので、夏休み後、初めての「本格的な記事」にしたいと思います。

テーマは、「映画と志村正彦君」です。


9月23日(金・祝)に全国公開される映画「モテキ」のオープニングテーマに、「夜明けのビート」が抜擢されたフジファブリック。テレビで放映されたドラマに続いての、大躍進です。(詳細は、こちらの映画「モテキ」 公式ホームページで、ご覧ください)
フジファブリックが映画の主題歌を担当するのは、これで3回目となります。

フジファブリック7thシングル「蒼い鳥」と映画「悪魔探偵」。
エンディング・テーマとなった「蜃気楼」と「スクラップ・ヘブン」。
そして志村君が亡くなってからリリースされた「夜明けのビート」と今回の「モテキ」。

映画も漫画も大好きな志村君でしたから、漫画が原作の映画に自分の作った曲が採用されて、きっと喜んでくれていることでしょう。

志村君は、亡くなる直前に行われた佐藤江梨子さんとのインタビュー(「TONE」2010年2月号。残念ながら、志村君が生前、この記事を読むことは叶いませんでした)でも、映像世界への興味を語っています。

2ndアルバム「FAB FOX」の11曲目、「Birthday」にも
「ピアノにロックに文芸家にだった 監督だって 
しまいにゃ大統領にだってなれるよ なってやるよ なんてね」
という歌詞が出てきますが、この記事の中で志村君自身、映画監督をやってみたいと言っています。

フジファブリックがメジャーデビューしてからというもの、志村君はPVに関しては決して手を抜かず、ディレクターと度重なる打ち合わせをしているそうで、確かにフジファブリック独特の世界観が表現されています。
特に「四季盤」には、一種のこだわりを感じます。

フジファブリックのPVの特徴として、「メンバーひとり一人にスポットが当たる」というのがあります。
皆さん、お気づきになりましたか。

これは、PV作成よりずっと前、志村君が作曲する際、メンバー全員に(一つ一つの楽器やパートに)「華をもたせる」箇所を作っているので、映像におこした時にも必然的にひとりひとりスポットが当たるようになっているからだそうです。
「僕が監督だったらこういうことをやりたいというのは、いつも持っていたい。」
 この言葉から、映像に対してのこだわりが伝わってきます。

メジャーデビューしたての2005年頃、関西版「ぴあ」の巻末で、「フジファブリック 志村の 勝手にロードショー」というコーナーを担当していたことがありました。映画紹介をするコラムですが、字数の限られている中、実に明瞭に、簡潔に、ストーリー紹介があり、最後に志村君の挨拶?がチョコチョコっとこれまた淡々と述べられる、というコーナーです。

一般的なストーリー紹介と違い、ユニークで鋭い視点がなんとも新鮮で、映画に寄せる志村君の思いが伝わってきます。





2005年12月号では、「トゥルーへの手紙」という映画を取り上げています。
映画のあらすじは、こちらです。(著作権の問題から、志村君書下ろしのオリジナル記事を掲載できず、申し訳ありません)

本作の制作背景にあったのは、9・11アメリカ同時多発テロ。その日、グランド・ゼロがウェバーのオフィスや住居の目と鼻の先にあり、旅先で愛犬の消息を気遣うという恐怖の体験が発端だった。「この事件以来、すべては変わってしまった」とウェバーは言う。彼が飼っているゴールデン・レトリバーの末っ子、トゥルーに宛てた手紙という形式をとり、それを読みあげるというスタイルで、自分自身や隣人たちのドラマを綴ってゆく。登場するのは、トゥルーをはじめとするウェバーの愛犬たち、猫のタイソン、像のタイといった動物たち。犬と人間の友愛をテーマとした往年の名作ドラマ『名犬ラッシー』や『名犬リンチンチン』のフッテージが所々にインサートされる。一方で、ミッドウェイ海戦での日本の戦艦や、おびただしい数の戦闘機撃墜の記録、ベトナム戦争で逝った報道写真家ラリー・バローズの思い出、イラク空爆の映像などのイメージも混ぜ合わされる。ほか、伝説的サーファーのハービー・フレッチャー。9.11で叔父を亡くした農場の一家。ホーム・ムービーの褪色した映像に残された、プロヴァンスで過ごすダーク・ボガードと彼の恋人(とコーギー犬)。歌手であり女優のマリアンヌ・フェイスフルは詩を抒情豊かに朗読し、大の愛犬家でもある女優エリザベス・テイラーと彼女の大ファンであり、エイズで亡くなったウェバーの友人との逸話も収録されている。
(goo映画より)
詳しくはこちらのホームページをどうぞ。
「トゥルーへの手紙」公式ホームページ

「しんみり系」といいながらも、「自信作」と志村君が推奨しているこの映画、よろしかったらご覧になってみて下さい。

今日の一曲は、巷で噂の「夜明けのビート」です。
今月タワーレコード全店に貼り出されているフジファブリック・オリジナルポスター。
メンバーに志村君を加えて欲しかったな・・・と思うのは、私のわがままでしょうか。
作詞作曲、ボーカル&ギターも志村君なんだけどなぁ・・・。
秋風の訪れと共に、なんだか寂しい気持ちになりました。