Monday, 12 September 2011

中秋の名月

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今年も、中秋の名月の季節がやってまりました。
バンコク市内は、ドリアン味、ジャックフルーツ味、栗味などの不思議な月餅であふれております。
屋敷神様のお社がある華僑の家では、季節の果物(パイナップル、バナナ、メロン、みかんなど。マンゴスチンは名前が悪いので不可)、月餅、菓子、お茶などを早朝から神様にお供えし、家族みんなで秋の収穫(タイに秋はありませんが)を感謝します。

日本のフジファブリックファンの皆さんも、今宵はまんまるお月様をご覧になっていらっしゃいますか。

今日は久しぶりに秋の訪れを感じるシングル四季盤第3弾「赤黄色の金木犀」を、見てみたいと思います。
秋という言葉を直接使わずして、秋を感じさせてくれる粋な曲です。

2004年9月29日、リリース。
カップリング曲は、「虫の祭り」です。
「折角日本人として生まれてきたのだから、その四季の美しさを表現できたらいいな、と思った。」と、以前インタビューで言っていた志村君。
一年の中で一番金木犀の花が咲く頃の陽気が好き、と言っていた彼にしか書けない、名曲です。

(最近都市部では、金木犀の花の香りを知らない子供たちも多いと聞きましたので、花について予備知識を深めたい方はこちらの2010年9月5日記事をご参照ください。外国人向けになっているので、日本人には少々くどいかもしれません。)

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2004年10月発売の「Breath」によると、2003年の夏(この年は猛暑だった)にこの曲は書かれたそうです。フジファブリックの曲作りは、「なにげない日常の風景を切り取って、その一瞬のことをパーッと書く」というスタイルで、この曲もそれがよく出ていると言っています。

サウンド的には、フジファブリックとしては珍しく、ギターが重要な楽器になっています。淡々と曲が始まって、徐々にサビに向かって熱くなっていき、歌詞もそれに準じています。
PVにしても、歌詞のままのドラマ仕立てなではなく、雰囲気は出しつつも、ちょっと違う感じにしたかったというフジファブリックの意向が表れているものになりました。

あの夕暮れ時の草原に佇む姿は、秋を感じます。

金木犀の咲く風景よりも、金木犀の香りをこの曲で思い出してくれたらいい。
志村君が皆さんに届けたかった金木犀の香り、今年もあと1ヶ月ほどです。

木犀が匂ふ蔭より日向より     古屋秀雄

今日の一曲は、「赤黄色の金木犀」です。
赤黄色という色の名称にも、日本人の趣を感じますね。


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