Monday, 5 September 2011

映画と志村君

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さて、やっと今週からいつもの生活に戻り、ブログに記事を書けそうですので、夏休み後、初めての「本格的な記事」にしたいと思います。

テーマは、「映画と志村正彦君」です。


9月23日(金・祝)に全国公開される映画「モテキ」のオープニングテーマに、「夜明けのビート」が抜擢されたフジファブリック。テレビで放映されたドラマに続いての、大躍進です。(詳細は、こちらの映画「モテキ」 公式ホームページで、ご覧ください)
フジファブリックが映画の主題歌を担当するのは、これで3回目となります。

フジファブリック7thシングル「蒼い鳥」と映画「悪魔探偵」。
エンディング・テーマとなった「蜃気楼」と「スクラップ・ヘブン」。
そして志村君が亡くなってからリリースされた「夜明けのビート」と今回の「モテキ」。

映画も漫画も大好きな志村君でしたから、漫画が原作の映画に自分の作った曲が採用されて、きっと喜んでくれていることでしょう。

志村君は、亡くなる直前に行われた佐藤江梨子さんとのインタビュー(「TONE」2010年2月号。残念ながら、志村君が生前、この記事を読むことは叶いませんでした)でも、映像世界への興味を語っています。

2ndアルバム「FAB FOX」の11曲目、「Birthday」にも
「ピアノにロックに文芸家にだった 監督だって 
しまいにゃ大統領にだってなれるよ なってやるよ なんてね」
という歌詞が出てきますが、この記事の中で志村君自身、映画監督をやってみたいと言っています。

フジファブリックがメジャーデビューしてからというもの、志村君はPVに関しては決して手を抜かず、ディレクターと度重なる打ち合わせをしているそうで、確かにフジファブリック独特の世界観が表現されています。
特に「四季盤」には、一種のこだわりを感じます。

フジファブリックのPVの特徴として、「メンバーひとり一人にスポットが当たる」というのがあります。
皆さん、お気づきになりましたか。

これは、PV作成よりずっと前、志村君が作曲する際、メンバー全員に(一つ一つの楽器やパートに)「華をもたせる」箇所を作っているので、映像におこした時にも必然的にひとりひとりスポットが当たるようになっているからだそうです。
「僕が監督だったらこういうことをやりたいというのは、いつも持っていたい。」
 この言葉から、映像に対してのこだわりが伝わってきます。

メジャーデビューしたての2005年頃、関西版「ぴあ」の巻末で、「フジファブリック 志村の 勝手にロードショー」というコーナーを担当していたことがありました。映画紹介をするコラムですが、字数の限られている中、実に明瞭に、簡潔に、ストーリー紹介があり、最後に志村君の挨拶?がチョコチョコっとこれまた淡々と述べられる、というコーナーです。

一般的なストーリー紹介と違い、ユニークで鋭い視点がなんとも新鮮で、映画に寄せる志村君の思いが伝わってきます。





2005年12月号では、「トゥルーへの手紙」という映画を取り上げています。
映画のあらすじは、こちらです。(著作権の問題から、志村君書下ろしのオリジナル記事を掲載できず、申し訳ありません)

本作の制作背景にあったのは、9・11アメリカ同時多発テロ。その日、グランド・ゼロがウェバーのオフィスや住居の目と鼻の先にあり、旅先で愛犬の消息を気遣うという恐怖の体験が発端だった。「この事件以来、すべては変わってしまった」とウェバーは言う。彼が飼っているゴールデン・レトリバーの末っ子、トゥルーに宛てた手紙という形式をとり、それを読みあげるというスタイルで、自分自身や隣人たちのドラマを綴ってゆく。登場するのは、トゥルーをはじめとするウェバーの愛犬たち、猫のタイソン、像のタイといった動物たち。犬と人間の友愛をテーマとした往年の名作ドラマ『名犬ラッシー』や『名犬リンチンチン』のフッテージが所々にインサートされる。一方で、ミッドウェイ海戦での日本の戦艦や、おびただしい数の戦闘機撃墜の記録、ベトナム戦争で逝った報道写真家ラリー・バローズの思い出、イラク空爆の映像などのイメージも混ぜ合わされる。ほか、伝説的サーファーのハービー・フレッチャー。9.11で叔父を亡くした農場の一家。ホーム・ムービーの褪色した映像に残された、プロヴァンスで過ごすダーク・ボガードと彼の恋人(とコーギー犬)。歌手であり女優のマリアンヌ・フェイスフルは詩を抒情豊かに朗読し、大の愛犬家でもある女優エリザベス・テイラーと彼女の大ファンであり、エイズで亡くなったウェバーの友人との逸話も収録されている。
(goo映画より)
詳しくはこちらのホームページをどうぞ。
「トゥルーへの手紙」公式ホームページ

「しんみり系」といいながらも、「自信作」と志村君が推奨しているこの映画、よろしかったらご覧になってみて下さい。

今日の一曲は、巷で噂の「夜明けのビート」です。
今月タワーレコード全店に貼り出されているフジファブリック・オリジナルポスター。
メンバーに志村君を加えて欲しかったな・・・と思うのは、私のわがままでしょうか。
作詞作曲、ボーカル&ギターも志村君なんだけどなぁ・・・。
秋風の訪れと共に、なんだか寂しい気持ちになりました。

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