タイへ戻ってまいりました。
花の香りがする爽やかな春の風の中、「山梨は、これから一年で一番良い季節が始まるんだな。」と、寂しい気分になりながら山梨を後にして、飛行機に乗り、バンコクに着いたら・・・その暑いこと!
夜11時の時点で31度!!
嫌な予感は的中し、翌日のお昼に私の車は「外気温43度」を記しておりました・・・。熱帯の暑さは、体にこたえます。
日本の新緑に溢れる山々は、本当にきれいだったなぁ。
今日は富士吉田の桜を思い浮かべながら、フジファブリック インディーズ時代を振り返ってみたいと思います。
今私の手元にあるフジファブリックに関する記事の中で一番古いものは、2002年10月号RooftopとQuipの2冊です。インディーズ時代に出した1st album「アラカルト」が2002年10月31日発売でしたので、それに合わせてのインタビューとなっています。
メンバーも現メンバーとはずいぶん異なります;
ボーカル・ギター 志村正彦
ドラムス 渡辺隆之
キーボード 田所幸子
ギター 萩原彰人
ベース 加藤雄一
(ベースの加藤雄一さんは、2002年8月脱退になっていますが、このインタビューには登場いたします)
この時代からのオリジナルメンバーは、唯一、志村正彦君だけです。
このメンバーになった時に、「富士ファブリック」から皆さんに馴染みの深いカタカナ書き「フジファブリック」に改名した、というのもここに記しておきたいと思います。
今日は「Quip」2002年10月号の記事をみてみたいと思います。
インタビューの内容が、とてもとてもフジファブリックらしい!
音楽を心から楽しみながらバンド活動しているのが伝わってきて、かえって切ないです。
まず、2002年夏の時点で志村君はガーデニングにはまっていると言って、メンバー全員に爆笑されています。マザーリーフ(水に浮かべると、葉の縁に子供の芽が出てくるもの)などにこっていたもようです。
曲や歌詞の書き方、バンドアレンジの仕方なども、かなり事細かく説明しています。
この頃の志村君は、まずメロディーを作り、その後バンドで合わせ、メンバーの反応を見て、皆で曲の雰囲気を分かち合ってから歌詞を作っていたそうです。バンドで合わせる前に歌詞を作ったこともあったけれど、曲のイメージがアレンジによって変わってしまうことも多いので、この方法に落ち着いたそうです。
新しいメロディーをメンバーに披露する時の感じが、とても志村君らしくて思わず笑みがこぼれてしまいます(笑み)。
まず全然関係ないセッションの時などに、なにげなく志村君がギターを弾いて歌って聴かせる。「今から新メロディー発表します!」という宣言は行いません。本人「恥ずかしい。」と言っております。
またボツにされた時のショックが大きいから、あらかじめなんとなくやり始めて、メンバーの反応が良かったものだけ新曲製作に繋げるのだそうです。これぞフジファブリック!!
志村君一人で曲を作り込むのではなく、メンバーとのセッションの中でアレンジしていく方が面白いものが作れると言っています。
「志村の作る世界感を壊さないように、もっと広げてあげられるように。明確になるように。」「具体化する。」のだと、メンバーが口を揃えて言っています。
このセッションを経てから、志村君が夜自分の部屋で一人、歌詞を書きます。
メンバーから歌詞に付いて注文がついたことは特にないけれど、アレンジ後に予想外の歌詞が出てきたりすることはあるそうです。
「ヘイヘイベイベー」などなど。
歌詞に実体験が反影されることも多いというのは、当時から変わっていませんね。
歌詞を考えている時には、テレビを見ていても、普通に道を歩いていても、何をしていても詞を乗せることに直結して考えているので、常に歌詞のことが頭にあるそうです。普通の仕事と違って、プライベートと仕事を切り離すことができないのだということが、わかります。休まる暇もなく、さぞ大変なことだったでしょう・・・。
「Teenager」や「Chronicle」の時も同様の方法で作っていたのでしょうか。大変なことです。
アルバムタイトル「アラカルト」のいわれを、ご存知ですか。
アルバムタイトルを発表しなければいけないのに、なかなか思い付かない。そんな時に、マスタリングスタジオから20メートル位離れた所にあるスパゲティ屋さんのメニューに「アラカルト」と書いてあるのを発見。
「『アラカルトって良くない?』と言ったら皆良いというので。色んな物があるイメージじゃないですか?うちって結構、バラバラじゃないけど色んなパターンの曲があるんで。」
まさにアラカルトな内容のアルバムに仕上がっています。
「自分が買いたくなるようなアルバム」と、志村君自身も言っています。
皆さんご存知の通り、収録曲はこの6つです。
「線香花火」「桜並木、二つの傘」「午前3時」「浮雲」「ダンス2000」「茜色の夕日」
今でも聴き継がれている曲ばかりです。
インタビューの最後に志村君が言っている言葉を、ここに引用させて頂きます。
「(フジファブリックの)野望は・・・あ!日本で独自の位置に行きたいです。俺色んなバンド好きですけど、そのバンドの全曲が好きとかライブが見たいバンドってないんですよ。なんで、全曲好きなやつを作るっていうか。日本ってバンド凄く多いし、言い方が悪いけど同じようなバンドも多いと思うんですけど、出来るだけ自分達らしいというか、そういうのを大切に、独特な所を目指したいですね。」
まさにそういうバンドです、フジファブリック!
私はフジファブリックのベスト盤を出すのは、大反対の人間です。フジファブリックの曲はB面含めて全てが「ベスト」ですから!!どの曲をベスト盤に入れるかなんて、選びようがありません。これほど人によって好きな曲が違うバンドも珍しいですしね。
同じバンドが書いたと思えない曲がびっしり詰まったアルバムの数々は、私たちの宝物であり続けます。
今日の一曲は、「アラカルト」から「線香花火」です。「アラカルト」の歌詞英訳を始めました。「線香花火」のわびしさを久しぶりに思い出しながら、聴いてみて下さい。
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