前項からの続きです。
『ペダル』から『記念写真』、『B.O.I.P.』と3rd アルバム『Teenager』と同じ曲順で、ライブは進んでいきます。
ここで2nd アルバム『FAB FOX』から『Sunny Morning』が演奏され、『Chocolate Panic』へ。
ライブ映像としてDVD化されている『Chocolate Panic』は、この『Live at 富士五湖文化センター』だけですが、ライブの良さが際立つ演奏でした。私が座っていたのは会場のほぼ中央、やや右よりの席でしたが、各楽器の音がはっきり聴こえていながらほどよく重なり合い、今まで聞いた中でも最高の『Chocolate Panic』でした。
(セットリストの記憶が定かでないため、ここからはDVDを観ながらあの日の記憶を呼び起こそうと思います。)
そして『桜の季節』。
上映會当日、富士吉田では桜が見ごろを迎えていて、街の沿道は淡いピンク色に染まっていました。桜の季節に富士吉田で聴く『桜の季節』など、想像したこともなかったので感慨深いものがありました。
デビュー10周年を明日に控え、デビュー曲『桜の季節』はメジャーデビューから数えると一番古い曲であり、すべての楽曲の中で一番長く聴かれ続けている曲になるわけです。『東京、音楽、ロックンロール』に書いてあるPV撮影秘話など、いろいろなことを思い出してみていたからか、あの日の『桜の季節」は特別輝いてみえました。
『唇のソレ』『ロマネ』の後、『線香花火』『浮雲』など富士吉田を思わせる曲が続きました。
「登ろう いつもの丘に 満ちる欠ける月
僕は浮き雲の様 揺れる草の香り」
志村君を知る親しいご友人やご家族は、なんとなく気付いていたのかもしれませんが、ここで歌われる「いつもの丘」が忠霊塔を指しているというのは、あのライブで初めて公になったことでした。
「中学、高校の時に、よく行っていた。」という忠霊塔で、志村少年は何を考えていたのでしょう。富士山を見て、何を思っていたのでしょう。
「何処ぞを目指そう 犬が遠くで鳴いていた」
「雨で濡れたその顔に涙など要らないだろう」
そして最後に、歌詞はこのように締めくくられます。
「独りで行くと決めたのだろう
独りで行くと決めたのだろう」
富士吉田のバンド少年たちの多くは、いつか富士五湖文化センターの舞台に上る日を夢見て頑張るのだときいたことがあります。富士五湖文化センター大ホールは、バンド少年たちの憧れの場所、いわば聖地のようなところです。
「高校時代の決意をこめた曲を、満席の大ホールで演奏した志村君の気持ちは、どんなだっただろう。」と考え、想像していました。
会場にある緞帳のデザインにもなっている忠霊塔。
志村君にとって特別なその場所は、今では志村ファンにとっても特別な場所となっていて、来る人が絶えることはありません。
『またばき』『若者のすべて』『星降る夜になったら』と、今でも根強い人気を誇る三曲が『Teenager』より演奏されます。
上映會では色々な思いが浮かんでは消え、消えては浮かびしましたが、ライブ映像に映るフジファブリックの4人は最初から最後まで、本当に楽しそうだったというのが率直な印象です。
地元で行う初めてのライブにこめた志村君の思いは、随時その表情に現れていたかと思います。緊張した顔をしたり、時には照れくさそうな顔をしたり、最後には思い詰めた顔をしたり。
そんな彼の横には、この4年間いつもそうだったように、総君がいて、大ちゃんがいて、加藤さんがいました。
メンバー一人一人が、すごく楽しそうで、いい表情をしていました。
総君が弾くリードギターは、いつもと変わらずやっぱり上手で(プロの人をつかまえて、『上手』などと失礼な言葉をお許し下さい。ギターのことがあまりわからないので、これ以上のうまい褒め言葉が見つからないのです・・・。これから勉強します!)、「フジファブリックの複雑で難しい魅力あふれるギターは、この人が支えてきたんだ。」と納得させる演奏でした。
大ちゃんの弾くキーボードは、味わいのある渋い音。
フジファブリックの楽曲はキーボードが欠かせない要素となっているのは、皆様ご存知の通りです。
MCでの志村君との絡み?は、いつもゆかいで笑いを誘います。
加藤さんは口数は少ないけれど、飛び切りの笑顔で楽しそうに終始演奏をしている姿が印象的でした。志村君のギターと加藤さんのベースが向き合って演奏する様子は、無邪気に楽しそうで、二人の姿に無常な時の経過を感じ、涙が流れました。
皆それぞれ、実に良い顔をしていました。
(次回に続きます。)
『ペダル』から『記念写真』、『B.O.I.P.』と3rd アルバム『Teenager』と同じ曲順で、ライブは進んでいきます。
ここで2nd アルバム『FAB FOX』から『Sunny Morning』が演奏され、『Chocolate Panic』へ。
ライブ映像としてDVD化されている『Chocolate Panic』は、この『Live at 富士五湖文化センター』だけですが、ライブの良さが際立つ演奏でした。私が座っていたのは会場のほぼ中央、やや右よりの席でしたが、各楽器の音がはっきり聴こえていながらほどよく重なり合い、今まで聞いた中でも最高の『Chocolate Panic』でした。
(セットリストの記憶が定かでないため、ここからはDVDを観ながらあの日の記憶を呼び起こそうと思います。)
そして『桜の季節』。
上映會当日、富士吉田では桜が見ごろを迎えていて、街の沿道は淡いピンク色に染まっていました。桜の季節に富士吉田で聴く『桜の季節』など、想像したこともなかったので感慨深いものがありました。
デビュー10周年を明日に控え、デビュー曲『桜の季節』はメジャーデビューから数えると一番古い曲であり、すべての楽曲の中で一番長く聴かれ続けている曲になるわけです。『東京、音楽、ロックンロール』に書いてあるPV撮影秘話など、いろいろなことを思い出してみていたからか、あの日の『桜の季節」は特別輝いてみえました。
『唇のソレ』『ロマネ』の後、『線香花火』『浮雲』など富士吉田を思わせる曲が続きました。
「登ろう いつもの丘に 満ちる欠ける月
僕は浮き雲の様 揺れる草の香り」
志村君を知る親しいご友人やご家族は、なんとなく気付いていたのかもしれませんが、ここで歌われる「いつもの丘」が忠霊塔を指しているというのは、あのライブで初めて公になったことでした。
「中学、高校の時に、よく行っていた。」という忠霊塔で、志村少年は何を考えていたのでしょう。富士山を見て、何を思っていたのでしょう。
「何処ぞを目指そう 犬が遠くで鳴いていた」
「雨で濡れたその顔に涙など要らないだろう」
そして最後に、歌詞はこのように締めくくられます。
「独りで行くと決めたのだろう
独りで行くと決めたのだろう」
富士吉田のバンド少年たちの多くは、いつか富士五湖文化センターの舞台に上る日を夢見て頑張るのだときいたことがあります。富士五湖文化センター大ホールは、バンド少年たちの憧れの場所、いわば聖地のようなところです。
「高校時代の決意をこめた曲を、満席の大ホールで演奏した志村君の気持ちは、どんなだっただろう。」と考え、想像していました。
会場にある緞帳のデザインにもなっている忠霊塔。
志村君にとって特別なその場所は、今では志村ファンにとっても特別な場所となっていて、来る人が絶えることはありません。
『またばき』『若者のすべて』『星降る夜になったら』と、今でも根強い人気を誇る三曲が『Teenager』より演奏されます。
上映會では色々な思いが浮かんでは消え、消えては浮かびしましたが、ライブ映像に映るフジファブリックの4人は最初から最後まで、本当に楽しそうだったというのが率直な印象です。
地元で行う初めてのライブにこめた志村君の思いは、随時その表情に現れていたかと思います。緊張した顔をしたり、時には照れくさそうな顔をしたり、最後には思い詰めた顔をしたり。
そんな彼の横には、この4年間いつもそうだったように、総君がいて、大ちゃんがいて、加藤さんがいました。
メンバー一人一人が、すごく楽しそうで、いい表情をしていました。
総君が弾くリードギターは、いつもと変わらずやっぱり上手で(プロの人をつかまえて、『上手』などと失礼な言葉をお許し下さい。ギターのことがあまりわからないので、これ以上のうまい褒め言葉が見つからないのです・・・。これから勉強します!)、「フジファブリックの複雑で難しい魅力あふれるギターは、この人が支えてきたんだ。」と納得させる演奏でした。
大ちゃんの弾くキーボードは、味わいのある渋い音。
フジファブリックの楽曲はキーボードが欠かせない要素となっているのは、皆様ご存知の通りです。
MCでの志村君との絡み?は、いつもゆかいで笑いを誘います。
加藤さんは口数は少ないけれど、飛び切りの笑顔で楽しそうに終始演奏をしている姿が印象的でした。志村君のギターと加藤さんのベースが向き合って演奏する様子は、無邪気に楽しそうで、二人の姿に無常な時の経過を感じ、涙が流れました。
皆それぞれ、実に良い顔をしていました。
(次回に続きます。)
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