Thursday, 8 November 2012

もう11月


今年も残すところ2ヶ月をきりました。
時が経つのは、早いものです。

山梨の家族から「寒くなってきたよ」という言葉を聞くたびに・・・、今年も志村君のご命日が近づいてきたんだなぁ、と思います。
志村君の故郷、富士吉田は、寒い時期の長い土地柄です。それで冬の寒さが志村君のイメージと重なるのでしょうか。

夏に生まれて、冬に天へと帰っていった志村君。
季節の変わり目になると、ふとした瞬間に志村君の音楽が頭をよぎる時があります。


今日は「フジファブリックと色」をテーマに、考えてみたいと思います。

日本人と言うのは、とりわけ色について敏感な民族であるといわれます。
四季の移ろいを通して、多くの色に囲まれてきた日本人は、色彩を楽しむ文化を作り上げてきました。

まず伝統的な日本の着物。
布を染めるためにもっとも使われたのは、植物です。
ベニバナの鮮やかな赤。
刈安の黄色。
紫の語源となったムラサキ。

「和色」といわれる日本の伝統色は、見るものの心を躍らせます。
(「和色」に関しては、こちらのカラーチャートをご覧下さい。和色大辞典
また着物の伝統色に関しては、こちらをどうぞ。着物特有の色・日本の伝統色

平安時代の宮廷の女性たちは、季節ごとに重ね着の組み合わせを変えて、楽しみました。
今の季節ですと、紅葉を表す赤と黄色の組み合わせが好まれ、屋敷の中にいても、外へ出ても風流な装いを楽しんだのです。


「フジファブリックの音楽の中には、日本人が昔から大切にしてきた感性が、ちりばめられている」と、私は感じているのですが、色についても同じことがいえると思います。

楽曲の歌詞や曲名の中に登場する、とても印象的な色の名。

例えば、特に先月は聴いた方も多かったと思われる「赤黄色の金木犀」の「赤黄色」。
赤と黄を混ぜるとできる橙色、要するにオレンジ色のことです。
「橙色の金木犀」や「オレンジ色の金木犀」より、やはり「赤黄色」という色名を使うことにより、曲名の魅力が増しますよね。


次に、「い鳥」の「」。
常用漢字では「青」を使うことの方が多いのですが、「蒼」と「青」は何が違うのか。

「青」の漢字の下部分は元々「丹」で、青や赤の色の顔料を取るための井戸の形から形成されました。よって、ブルー、「あお」の意味に使うのです。

「蒼」は、「あお」(ブルー)に加え、「しげる」という意味も含まれるため、草が生い茂る「あお」の意味もあります。「蒼穹」は「青空」のことですが、「蒼崖(そうがい)」というと「草の生い茂る崖」のこと。
(今では、「青」にも同様の意味を含ませることもあります。)

曲名に「蒼」という漢字を抜擢したことで、鳥の色に時として茂る緑や、澄み渡る青もイメージとして加わり(「天の蒼々たるは・・・」などの蒼なので)、「青」という色に深みが増す効果があるのではと思います。

また「青い鳥」ですと、童話「青い鳥」で兄妹チルチルとミチルが探し求める幸福の「青い鳥」が曲の伝えるメッセージとは異なるので、あえてそれを避けるために、「蒼」を使ったのかなとも、私は思いました。

次回に続きます。

今日の一曲は、「蒼い鳥」。
個人的に大好きな曲です。「悪夢探偵」という映画のエンディングテーマです。
ストーリーを完結するかのように、最後、エンディングで流れてくる「蒼い鳥」。

志村君が全てのサウンドトラックを担当する映画を、一度観てみたかったな・・・。


2 comments:

Rhine said...

あ、蒼い鳥だ!

先週Blackheathへ花火を見ました。あの時実家に帰りたいね(笑) そして、ずっと心で「打上げ花火」を歌いました。冬も花火の季節ね。

Jack Russell in Bangkok said...

Rhineさん、
コメントをありがとうございます。

そうです!
今日の一曲は、「蒼い鳥」です。

Black HeathにはGuy Fawkes Dayで、花火を見に行ったのでしょうか。なつかしい!
イギリスだと、季節関係なく花火を見られますよね。

タイも同様で、今月、ロイ・グラトーングの夜に、花火があがります。
「打ち上げ花火」、心の中で歌って下さっていたなんて、大感激です。

そう・・・。
実家に帰りたくなる瞬間ですよね。

「若者のすべて」は、聴くたびに山梨の花火と夕方5時のチャイムを思い出す、私にとっては涙涙の曲です。