Tuesday, 2 April 2019

新元号「令和」

昨日、2019年4月1日午前11時41分、新元号が発表されました。「平成」の後は、「令和」の世になるのですね。NHK国際放送のおかげで、私もリアルタイムで発表をみることができました。

安部首相が正午過ぎ、新元号について談話を発表し、「令和」の典拠を示しました。

出典は日本最古の歌集「万葉集」巻五、梅花の歌三十二首の序分、

初春の令月にして、気淑く風和らぎ、梅は鏡前の粉を披き、蘭は珮後の香を薫らす」

(「時あたかも新春の好き月、空気は美しく風はやわらかに、梅は美女の鏡の前に装う白粉のごとく白く咲き、蘭は身を飾った香の如きかおりをただよわせている」中西進著「万葉集」現代語訳引用)

なんとも美しい歌です。

悠久の歴史と薫り高き文化、四季折々の美しい自然、こうした日本の国柄をしっかりと次の時代へと引き継いでいきます。」と安倍首相の談話にもあるように、日本の四季、美しい自然と文化に私は思いを馳せ、桜の季節に発表された新元号の響きをきいていましたら、フジファブリックの四季盤を聴きたくなりました。

春 「桜の季節」
夏 「陽炎」
秋 「赤黄色の金木犀」
冬 「銀河」

こうして並べてみると、志村君らしい独特の視点からとらえた季節を歌った歌たちは、リリースから15年近くが経つ今でも、まったく色褪せず、多くの人を魅了し続けています。それはまるで1200年以上の時を超えて、万葉集の歌に詠まれた梅の花の白さや蘭の香りが現代を生きる私達を魅了し、新元号を含む歌として再び注目を浴びているのと類似しています。

本物は色あせない。
良いものは良い。

昨日の新元号の発表をみた私達が一人残らず、この世からいなくなった後も、フジファブリックの四季盤と共に、志村君は生き続けているのだろうと思います。それにしても・・・志村君が知らない元号になるんだな・・・。わくわくする反面、なぜこんなに寂しいのでしょう。

そんなセンチメンタルな気分になった昨日の発表でした。

今日の一曲は「桜の季節」です。富士吉田の桜は、まだつぼみだそうですが、暖かい日が続けば一気に開花しますからタイミングをみるのが難しいですが、志村君が好きだった富士吉田の桜を見に、ぜひ山梨においでください。

「桜のように舞い散って しまうのならばやるせない」

桜の儚さより華やかさを連想する若者の方が多くなってきたと、先日NHKの番組でみましたが、日本に平和な時間が長く続いてきている証なのかもしれませんね。





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